このページの目次
はじめに:養育費や面会交流のトラブルに悩まないために
離婚は、夫婦だけではなく、子どもにも大きな影響を及ぼします。離婚後は、養育費や面会交流など、子どもに関する多くの問題が残ることも少なくありません。
実際に、「約束した養育費が支払われない」「決めたはずの面会交流が実施されない」といったトラブルに悩む方も多く見受けられます。
このページでは、そうした離婚後の困ったトラブルを未然に防ぐために知っておきたいポイントや、具体的な予防方法、そして法的なサポートについてわかりやすくご紹介いたします。
よくある養育費・面会交流のトラブル事例
離婚後、実際に多く見られるトラブルの主な事例をいくつか挙げてみましょう。
養育費に関するトラブルの例
- 約束した養育費が途中で支払われなくなる
- 経済状況の変化を理由に養育費の減額を求められる
- 臨時の出費(教育費・医療費など)が発生した時に応じてもらえない
面会交流に関するトラブルの例
- 約束した面会交流が相手の一方的な都合でキャンセルされる
- 面会交流の頻度や方法で意見が合わず揉めてしまう
- 元配偶者が面会交流時に子どもを返さない、あるいは予定外の場所へ連れて行く
これらのトラブルを未然に防ぐためには、離婚時の取り決めをきちんとしておくことが非常に重要です。
養育費のトラブルを防ぐための3つのポイント
①養育費について書面で明確に取り決める
養育費に関する決まりごとは、口約束だけではなく必ず「書面」で作成しましょう。できれば、公正証書(公証役場で作成する法的効力のある書面)にしておくと安心です。公正証書を作ることで、相手が養育費の支払いを怠った場合に法的手段(強制執行、給与差押え等)を迅速に行うことが可能になります。
②養育費の額や支払方法を具体的に決めておく
曖昧な約束を避け、具体的な金額や支払日、支払方法(銀行振込等)を明確に決めておくことが重要です。また、将来の経済状況の変化なども話し合っておくことで、トラブルを未然に防ぎやすくなります。養育費の金額については家庭裁判所の「養育費算定表」を参考にすることができます。
③相手の状況変化に合わせて変更が必要な場合のルールを設けておく
養育費は相手の収入状況や子どもの年齢、教育費用の変化に応じて変更が必要になることがあります。事前に「変更の際の話し合い方法・基準」も決めておくことで、対応がスムーズになります。
面会交流のトラブルを防ぐための3つのポイント
①面会交流の日時や頻度、ルールを明確に取り決める
面会交流の日程や頻度、受け渡し場所・方法、過ごし方についても具体的に決めて書面に残します。面会交流での取り決め例は以下の表を参考にしてください。
項目 | 具体的な取り決めの例 |
頻度 | 月に1~2回(毎月第1、第3日曜日など) |
日時 | 午後1時~午後6時まで |
受け渡し方法 | 母または父の自宅で受け渡し、または中間地点(駅など) |
面会交流時の連絡方法 | メールやLINEなど文書で事前連絡をとること |
②子どもの気持ちと都合を重視する
面会交流は子どものためのものであり、親の都合だけで決めるのではなく、お子さまの生活リズムや気持ちも考慮することが大切です。
③細かなルールも決め、トラブルを避ける
例えば「旅行や宿泊は可否について事前に協議する」「病気の場合の変更ルール」などを決めておくことで、互いの不満を予防できます。
養育費・面会交流の問題を未然に防ぐ法的手段(調停や公正証書)
当事者間の話し合いのみでは不安な場合は、次のような法的手続きを活用しましょう。
- 調停手続きの活用:家庭裁判所による話し合い(調停手続き)を申し立て、公正かつ明確な取り決めをすることができます。
- 公正証書の作成:特に養育費については、強制執行可能な「執行認諾条項付公正証書」で決めれば、万一支払いが滞った場合にも迅速に対応できます。
弁護士に依頼するメリットとは?
離婚時の養育費や面会交流のトラブルを防ぐためには弁護士への相談がおすすめです。弁護士に依頼することで、次のような大きなメリットを享受できます。
- 法律に基づいた客観的で公平なルール作りができる
- 精神的ストレスを減らすために相手との交渉を弁護士が代行する
- トラブル発生時に迅速かつ適切な対応ができる
- 将来発生する可能性のあるリスクを見越した対応が可能となる
まとめ:あなたとお子さまの安心の未来をサポートします
養育費や面会交流の問題による負担やトラブルを未然に防ぐには、弁護士を介した正しい準備と取り決めが大切です。当事務所では、離婚に関する初回相談を1時間無料で行っております。一人で悩まず、まずは当事務所へお気軽にご相談ください。