このページの目次
はじめに:慰謝料請求を受けたときの心構え
突然慰謝料請求が届くと、多くの方が驚き、困惑し、強い不安を感じます。特に、「既婚者であることを知らずに交際を続けてしまった」「相手との関係は短期間だけだった」など、ご自身の責任が曖昧な場合は、なおさら不安になると思います。
もし今あなたやあなたのご家族が慰謝料請求を受けている場合でも、冷静に適切な対応を取ることで状況を改善することが可能です。
この記事では、既婚者との関係で慰謝料請求を受けた際に直ちにとるべき初期対応や、有効な防衛策について詳しく整理してお伝えします。
慰謝料請求とはどのようなものか?
請求された慰謝料の内容
慰謝料請求は、相手の配偶者が精神的苦痛を受けたとして損害の賠償を求める法的な行為です。不貞行為(既婚者との不倫・浮気)があった場合、請求相場としては以下のようになります。
- 一般的な慰謝料の相場:約50万円~200万円程度
- 離婚に至った等、与えた影響が大きいケース:約200万円~300万円程度
ただし、これらの金額はあくまで目安であり、状況や事情によって増減します。
慰謝料請求を放置するとどうなるか
慰謝料請求の通知が内容証明郵便などで届いた場合でも、放置や無視をすると、相手方が裁判を起こす可能性があります。その場合、更に支払額が高額になったり、社会的信用に影響を及ぼしたりするリスクがあります。ですから、迅速にかつ適正に対応することが大切です。
慰謝料請求を受けた際の具体的な初期対応
①請求内容を落ち着いて確認する
慰謝料の請求書が届いた際はまず冷静になり、以下の内容をしっかり確認しましょう。
- 請求者が誰であるかを確認する(例えば相手の配偶者、または代理人の弁護士の記載有無)
- 具体的な請求金額や支払い期限、支払い方法を確認する
- どのような根拠に基づいて慰謝料が請求されているのかを確認する
②自分自身の状況を整理する
次に、自分自身の状況について、問題となっている交際についての事実を整理しましょう。特に以下のポイントを確認・整理します。
- 交際相手が既婚者であることを最初から知っていたかどうか
- 途中から知った場合、その後すぐに関係を解消したか、継続したか
- 交際期間や頻度、実際の不貞行為の有無など
- 相手が夫婦別居中・婚姻破綻状態であったなどの情報
③客観的な証拠を収集する
自らの立場や主張を客観的に証明するため、できる限り証拠の収集を行います。
- メールやチャットアプリなどの履歴
- 相手との会話録音や通話履歴
- 交際相手が既婚者であることを知らなかったことを裏付ける証拠(マッチングアプリやSNS上の自己紹介内容、メールやLINEの履歴など)
これらの証拠は、交渉段階・裁判において重要な役割を果たす可能性があります。迅速かつ的確な証拠収集が、慰謝料請求に対する有効な防衛手段となります。
慰謝料請求の防衛策として考えられるポイント
①故意・過失の不存在を主張する
交際相手が既婚者であることを完全に知らず、かつ知らなかったことに過失がない場合は、法的に慰謝料の支払い義務を免れる可能性があります。例えば、交際相手が独身を名乗り騙されたケースや、質問しても既婚者であることを故意に隠されていた場合などがこれに該当します。
②婚姻関係破綻を理由に主張する
交際相手の夫婦関係が既に破綻状態だった(長期別居、離婚協議中等)と立証できれば、慰謝料請求が却下または大幅に減額される場合があります。客観的な証拠を集めておくことが重要です。
③交際の程度・期間、与えた影響を考慮した交渉をおこなう
実際の交際期間が短い、関係が希薄である場合には、慰謝料が減額される可能性があります。交渉をすることで解決に至ることがあるため、説得力ある主張をする準備が必要です。
慰謝料請求問題で弁護士に相談するメリット
慰謝料請求について自力で対処するのは非常に困難で、かつ精神的な負担も大きいものです。次のような理由から弁護士にご相談されることをお勧めします。
- 適切で専門性の高い初期対応を行ってくれる
- 減額や免責が検討できる防衛策を状況に応じて提示してもらえる
- 交渉や裁判になった際の代理人として適切なサポートをしてくれる
- ストレスや不安の軽減につながる
当法律事務所では、初回相談は1時間無料ですので、一人で悩まず安心してご連絡ください。
まとめ:慰謝料請求の問題は弁護士への早期相談が最善の解決策です
慰謝料請求は初期段階での冷静かつ的確な対応が結果を大きく左右します。客観的な証拠収集と整理、自らの状況を的確に把握した上で、迅速な初期対応をとることが重要です。
当法律事務所は、あなたの抱えるトラブルの解決に向け、対応いたします。お一人で悩まず、まずはお気軽にご相談ください。迅速かつ適切な解決へ向けて、一緒に最善策を考えていきましょう。