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はじめに:自分が知らない間に巻き込まれた不倫の問題
交際相手が実は既婚者であると知らずにお付き合いをしていた場合、不本意ながら不倫の当事者としてトラブルに巻き込まれる可能性があります。近年、マッチングアプリやSNSの普及により気軽に恋愛がスタートできる一方で、相手の素性が不明であることから、意図せずトラブルに巻き込まれてしまうケースも増えています。
この記事では、既婚者と知らずに交際を始めてしまった場合の法的リスクとその予防・対応策について分かりやすくお伝えします。
既婚者との交際で考えられる法的リスク
①慰謝料請求の可能性
相手が既婚者で知らずに交際を始めたとしても、不倫行為(不貞行為)があった場合には相手の配偶者から慰謝料請求を受ける可能性があります。ただし、慰謝料請求が認められるためには、交際当初から相手に配偶者がいると知っているか、または途中で知りながらも交際を継続したという事実(故意または過失)が必要です。
つまり、はじめから最後まで交際相手が既婚者であることを一切知らなかったケースの場合は、必ずしも慰謝料請求が認められるわけではありません。
②社会的信用の低下
法的問題に加え、知らずに不倫関係にあったことが明らかとなると、社会的な信用が損なわれる可能性もあります。職場や知人関係に対して、誤解を受けたり風評被害に遭ってしまったりすることがあります。
法的リスクを回避・軽減するための対応策
①交際相手の身辺をきちんと確認する
トラブルに巻き込まれないようにするためには、早い段階で相手の身辺情報や独身の状況を明確に確認することが大切です。
- 日常生活の話題や家庭環境について質問し、違和感を感じたら注意する
- ネット検索やSNSでの情報収集を行い、不審点があれば確認する
- 交際相手の友人、知人に紹介してもらうなど、周囲の人間関係を確認する
これらの確認を怠らないことで、将来的に起こり得るトラブルを未然に防ぐことが可能になります。
②既婚者だと判明したら直ちに交際をやめる
交際中に相手が既婚者だと判明した場合は、速やかに交際を中止するべきです。その後も交際を継続すると、既婚者だと知った後の不貞行為として、相手の配偶者から慰謝料請求を受ける可能性があります。
相手が既婚者であることを知らなかったという事実を証明できれば、法的責任を免れる可能性は高くなります。そのため、メールやLINEの履歴、相手との会話の録音メモなど、知らなかったことの裏付けとなる証拠を保存しておくことをお勧めします。
③慰謝料請求をされたら適切に対応する
もし相手から慰謝料請求をされた場合、知らなかった状況や交際の経緯を明確に主張・説明し、適切に対応しましょう。慰謝料請求されたからといって、すぐに請求額をそのまま支払う義務はありません。まずは弁護士に相談し、請求が妥当なものであるかを冷静に検討するべきです。
慰謝料請求を回避・減額できるケースとは
交際相手が既婚者であった場合でも、以下のような事情が認められれば慰謝料が請求されない、または請求されても大幅な減額が認められることがあります。
- 交際期間を通じて、相手の既婚事実を一切知らず過失もなかった場合(注意を払っていたこと)
- 交際相手が積極的に自らを独身と偽っていた(騙されていた)
- 交際期間がごく短期間で、被害が軽微な場合
- 既に夫婦関係が実質的に破綻していたと認められる場合(長期間の別居状態など)
特に既婚者であることを知らなかった事実を証明できる証拠が重要ですので、できるだけ早期に証拠収集を行うことが大切です。
弁護士への相談がおすすめできる3つの理由
こうした男女トラブルで困った場合、法律の専門家である弁護士への相談が充実したサポートにつながります。弁護士への相談をおすすめする理由は以下の通りです。
①法的な対応策が明確になる
事態を整理し、的確な対応方法を教えてもらえます。
②証拠収集や書面作成をサポートしてくれる
交渉や裁判に備えた重要な証拠資料の収集を適切に進めることが可能です。
③精神的ストレスの軽減につながる
一人で悩まず適切な相談をすることで精神的負担が軽減されます。
不安な点やトラブルに巻き込まれた場合には、躊躇せず弁護士に相談することをお勧めします。
まとめ:一人で悩まず専門家に相談してください
既婚者と知らずに交際してしまった場合、不倫の慰謝料請求など、意図しない法的トラブルに巻き込まれる可能性があります。リスク回避のためにも相手確認を徹底し、もしトラブルが発生したときは冷静に証拠を集め、事実関係を整理することが大切です。
当法律事務所は、男女トラブルに経験のある弁護士が相談を承っております。初回相談1時間は無料ですので、トラブルに巻き込まれた際は安心してご相談ください。あなたの抱える問題を丁寧に解きほぐし、もっとも良い解決法を一緒に考え、全力でサポートいたします。