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はじめに:慰謝料請求で慌てないために相場を理解しよう
不倫が発覚した際に、相手方から慰謝料請求を受けてしまったというケースは珍しくありません。慰謝料の請求金額は相手側の主張により異なるため、「妥当な金額が分からず不安になる」という方も少なくないでしょう。
本記事では、不倫慰謝料の請求を受けたときの適正金額や考慮される基準、支払い額を判断する際のポイントを解説します。
不倫慰謝料の一般的な相場
不倫慰謝料の金額に明確な法律上の定めはなく、事例や状況により判断されます。しかし、過去に多数積み重ねられた裁判例から、一般的な相場は以下の通り示されています。
状況・事例 | 慰謝料相場金額 |
一般的な短期間の不倫(単発または数回程度) | 50万円~100万円程度 |
数か月~1年以上の継続的・頻繁な不倫関係 | 100万円~200万円程度 |
妊娠・出産や家庭の破綻に至ったなど深刻なケース | 200万円~300万円程度 |
請求された慰謝料額がこれらの相場から大きくかけ離れていると感じた場合、請求額が妥当かどうかを慎重に検討し、交渉を進める必要があります。
慰謝料金額に影響を与える5つの判断基準とは
慰謝料の金額は事案ごとに個別の事情を考えて判断されますが、特に以下の5つのポイントが重要な判断材料となっています。
① 不倫関係の期間・頻度・態様
慰謝料額は、不貞行為の期間や頻度が多いほど高くなる傾向があります。数回だけの短期的な関係では比較的低額に留まり、長期間に渡る不倫関係や同居、妊娠や出産など深刻な事態が起きると高額になります。
② 夫婦関係に与えた具体的影響や損害
不倫行為が原因で夫婦間が離婚に至る、別居が生じる、精神的苦痛から病気になるなど、具体的に大きなダメージが発生した場合、その慰謝料の金額は高額となります。
③ 夫婦関係が不倫前に破綻していたかどうか
不倫関係がスタートする以前から夫婦関係がすでに破綻していたと認められる場合、そもそも不倫慰謝料自体が認められない、あるいは大幅に減額される可能性があります。破綻の有無を明確にする客観的な証拠が重要となります。
④ 不倫をした側の認識と故意性の有無
相手が既婚者であると知っていながら不倫を行った場合は慰謝料が高くなります。一方で、既婚者であることを知らされておらず、知らないことに過失がないと判断される場合は、慰謝料の支払い義務自体が発生しない可能性もあります。
⑤ 請求者および支払義務者の経済状況
請求する側、負担する側の双方の経済状況(収入や資産、支払能力)は、慰謝料額を検討する際の大きな基準となります。経済事情を客観的に証明できる資料(収入証明書、源泉徴収票など)を準備し、交渉に望みましょう。
慰謝料請求を受けた場合の対処法と注意点
不倫慰謝料請求を受けてしまったら、以下の対処法や注意点を踏まえて慎重に行動しましょう。
- 不用意に謝罪や安易な支払いを約束しない
- 請求内容が事実に基づいているかよく確認する
- 請求された金額が相場に合致しているか確認する
- 交渉内容および合意事項は必ず書面化(示談書の作成)する
- 証拠(メールやLINE、写真など)は必ず保存し、指示なく削除しない
これらの対応を適切に行うことで、状況を悪化させることなく、適正な支払い金額にて解決できる可能性が高まります。
弁護士へ相談するメリットは?
慰謝料請求を受け、適正金額が分からず不安になった場合には、早期に弁護士に相談することを強くお勧めします。弁護士に相談するメリットは次の通りです。
メリット | 具体的内容 |
適正な金額での交渉 | 不当に高額な請求を防ぎ、法的根拠に基づいた適正な金額を提示可能 |
精神的な負担軽減 | 弁護士が対応を代行することで直接交渉のストレスを軽減可能 |
裁判対応も可能 | 交渉が決裂した場合でも安心、裁判において的確な主張と証拠提出が可能 |
まとめ:不倫慰謝料の適正額把握と冷静な対応が重要
不倫慰謝料請求を受けた場合、慌てず冷静に一般的な相場と判断基準を確認することが重要です。請求金額に疑問を感じたり、不安に感じたりしたら、無理をせず早期に弁護士に相談しましょう。
当事務所では不倫慰謝料問題について、初回のご相談を1時間無料としております。「慰謝料の相場が分からない」「請求されたが支払いが難しい」など、どのようなご不安・お悩みでも構いません。安心して弁護士にご相談ください。知識豊富な弁護士が丁寧に対応し、あなたのケースに最も適した解決策をご案内いたします。