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突然の離婚宣告に戸惑われている方へ
人生を共に歩んできた相手から、ある日突然「離婚したい」と告げられた場合、多くの方は深いショックと戸惑いを感じます。
予期しない問題ほど、気持ちが整理できず、慌ててしまいがちです。しかし、まずは落ち着いて冷静に状況を整理し、正しい行動をとることが何より大切です。
この記事では、相手から急に離婚を求められた際に取るべき具体的な対応方法と、あなたが守るべき権利について分かりやすく解説いたします。
相手から突然「離婚」を求められたら、まずすべきこと
1. 慌てず冷静に話を聞く
離婚という言葉を聞くと、どうしても感情的になりがちです。しかし冷静さを失ってしまうと状況は悪化し、話し合いの余地がなくなってしまいます。まずは相手の主張を冷静に聞き、なぜ離婚したいのか、具体的な理由について相手に説明を求めましょう。
- 離婚を考えた原因・理由は何か?
- いつ頃からそう考えていたのか?
- 修復の可能性はあるのか?

2. その場で即答せず、一定の考える時間を確保する
突然の離婚宣告を受け入れるか否か、その場で即決する必要はありません。一度時間をおいて、一人で冷静に考える時間を取ることをおすすめします。落ち着いて状況を整理した後で再び話し合うことで、より冷静で有効なコミュニケーションを図れます。

3. 相手が提示する条件をメモしておく
離婚宣告がなされた際には、感情が動揺して正確な内容を覚えていないこともあります。相手から具体的な条件(子どもの親権、財産分与、慰謝料、養育費など)が提示された場合、それをしっかりメモして残しておきましょう。後日の交渉や第三者に相談する際に役立ちます。
法律的に離婚を拒否できることはある?
相手が一方的に離婚を求めても、法律上すぐに離婚が成立するわけではありません。日本の法律では、基本的に「離婚の合意」が必要です。
すぐに離婚に応じられない場合は、明確に相手に意思表示しましょう。協議しないまま一方的に離婚届が提出されることを防ぐためには、役所に「離婚届不受理申出」を提出することも可能です。
この申出を行うことにより、自分の了解なしには離婚届が役場で受理されなくなります(効力期間は申出の日から6ヶ月、更新可能)。
離婚する場合に考えるべき具体的なポイント
今後、万が一離婚を進める方向になった場合、次のような重要な項目について考える必要があります。
- 離婚の理由・原因(不貞行為やDVなど)
- 親権者(未成年のお子様がいる場合)
- 養育費の金額・支払い方法
- 財産の分与方法(貯金、持家、年金など)
- 慰謝料の有無・金額
- 離婚後の住居や転居手続きの準備について
各項目について、第三者を交えて客観的に検討することが望ましいでしょう。
第三者を交えた話し合いのメリット
当人同士では、つい感情的になり冷静な話し合いが難しい場合もあります。その際には、専門的知識を持つ第三者(弁護士)を代理人として交渉を進めることを検討しましょう。第三者の立ち合いには、以下のようなメリットがあります。
- 感情を抑え、冷静な状態で話し合いが進められる
- 法的知識をもつ弁護士がいる場合、公平な条件で合意しやすくなる
- 相手からの無理な要求を防ぎ、公正な条件を引き出しやすくなる
離婚調停や裁判が必要となる場合の手続きの流れ
もしも話し合い(協議)だけで解決できない場合、次のステップとして「離婚調停」、さらに困難な場合には「離婚裁判」を進めることになります。
離婚調停の流れ(目安期間:6ヶ月~1年程度)
- 家庭裁判所に調停申立書を提出
- 調停委員による話し合い(数回の話し合いを経て妥協点を探る)
- 調停成立または不成立(不成立の際は裁判へ)

離婚裁判の流れ(目安期間:1年程度~2年以上)
- 裁判所に訴訟を提起(訴状提出)
- 証拠の提出や証人尋問による審理
- 判決の言い渡し(離婚を認める、または認めない)
弁護士への早期相談の重要性
相手から急に離婚を告げられた場合、一人で悩まずに、できるだけ早期に弁護士に相談することをおすすめします。早い段階でアドバイスを仰ぐことで、以下のメリットがあります。
- 冷静かつ法に基づいた対応ができる
- 相手の無理な要求を防ぎ、ご自身の権利を守れる
- 離婚に備えて適切な準備(証拠収集や状況整理)を行える
- 精神的な負担を軽減し、落ち着いた対応が可能になる
まとめ:感情を抑え冷静に対応し、早めに法律相談を
相手から突然「離婚したい」と言われた場合、大変つらい状況ですが、焦らず感情的にならないことが最重要です。冷静な状態で状況を整理し、必要に応じて法律のプロである弁護士に相談しましょう。
当事務所では、離婚問題に豊富な経験を持つ弁護士が、あなたを親身になってサポートいたします。初回相談(1時間無料)を実施しておりますので、ぜひお早めにお問い合わせください。
一緒に適切な解決策を探してまいりましょう。